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- 34 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:36 ID:5ImLLTz7
- １
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| 今日の講義は「音楽論」，作曲入門です。
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｜ …そもそも音楽の科目があったんだこの大学…。
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| あれフサ，バイトは？
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| 一応学生だし，たまには授業にも出ないと。
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- 35 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:37 ID:5ImLLTz7
- ２
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| 資料はこれです。
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Barber, Samuel（1910 - 1981，アメリカ）
作曲家。保守的で叙情的な作風ながらもアメリカ人的
感覚に満ち，アメリカで広く愛されている。
２つの交響曲を含む管弦楽曲，舞台音楽，協奏曲，歌
曲を残している。
−「作曲家辞典」より
ttp://www.classicalmidi.net/ring/dic/cmp_Barber.htm
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｜ バーバー？ 床屋さん？
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| オヤジギャグ逝ってよし。 でも音楽論取ってたとは意外だな。
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| 自分でも意外だと思う。
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- 36 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:37 ID:5ImLLTz7
- ３
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| まずはこの曲を聴いてみましょう。
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ttp://homepage1.nifty.com/PICCOLO/P-2-30.htm
⇒ ページにある midi ファイルを聞いてみそ
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｜ ……
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- 37 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:38 ID:5ImLLTz7
- ４
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| これは「弦楽のためのアダージョ」という作品です。
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Samuel Barber: Adagio for Strings op.11
映画「プラトーン」のメインテーマや「エレファントマン」の
"死=昇天" のシーンに使用されている。
また，ルーズベルト大統領の死去の際に，それを告げる臨時
ニュースでアナウンスに続けてこの曲が流されたと言われている。
N○K「映像の２０世紀」でも使われているらしい。
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｜ ……。
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| ……涙が出る…。
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| 「らしい」ってアナタ…。
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- 38 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:40 ID:5ImLLTz7
- ５
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| もともとこの曲は別の曲の一部分として作られました。
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イタリア留学中の1936年に作曲した弦楽四重奏曲の第２楽章を，
のちに弦楽７部合奏曲として編曲したもの。指揮者トスカニーニ
による初演で絶賛を浴びる。
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｜ 原曲の他の部分も聞いてみたいなあ。
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| あーそうだな。
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| なんか曲の感じが全然「別物」らしいぞ。
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- 39 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:40 ID:5ImLLTz7
- ６
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| 日本には戦後になって紹介されました。
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戦時体制下で，アメリカのクラシック音楽が禁じられていた上，
初演を経て間もないこの曲はそもそも日本に入ってこなかった。
GHQ により独伊の曲が禁じられた戦後に，再開したラジオでの
クラシック音楽放送はこの曲が最初だったという。
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｜ 焼け野原にこの曲か…。
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| あまりにもはまり過ぎててこわい…。
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| でも空襲したのはアメだし，ある意味壮大な(･∀･)だぜ。
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- 40 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:41 ID:5ImLLTz7
- ７
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| 時代が下って，これを編曲した合唱曲も作られました。
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1967年，この曲にミサ曲の text である Agnus Dei の歌詞を
つけた合唱版が作られた。アカペラで歌われる。
歌詞に「私たちに平安を（dona nobis pacem）」という内容が
含まれていて，特に一番盛り上がるところで聞くこの一節は圧巻。
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｜ 悲痛な叫びで「平安を！」か…。
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| 重いな。
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| 「冷戦下の民衆の声」なわけだ。
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- 41 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:41 ID:5ImLLTz7
- ８
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| ここで，この曲の楽譜を見てみましょう。
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ttp://sound.jp/euphonium/eml/sample/adagio_barber.pdf
（「Euphonium Music Library」というサイトにある Euphonium 編曲版の
部分譜，原曲版は…楽譜屋さんなどでお買い求めくだちい）
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｜ ト音記号/ヘ音記号じゃない記号があって読めないぞｺﾞﾙｧ。
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| 真中のへこんでるところのラインを「ド」として読むらしい。
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| 音の数が少ないなぁ。
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- 42 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:41 ID:5ImLLTz7
- ９
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| そう。使われている音や和音の種類も少なく，しかも伝統的に使われて
| いるもののみで構成されています。
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現代音楽で使われる「十二音技法」のような新しい技法はここで
は使われていない，にも関わらず（･∀･）ｲｲ曲。
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| つ ∇ （ﾟДﾟ；） （ﾟДﾟ；） ミﾟДﾟ#彡
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｜ 「十二音技法」って？
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| ttp://homepage2.nifty.com/sakico/dodeca/ に詳しい解説があるな。
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| そんな技法の音楽は邪道さ。聞くだけで殺伐とする。
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- 43 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:43 ID:5ImLLTz7
- １０
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| フサ君，毛嫌いする気持ちはわかるがまぁもちつきなさい。
| さて，作曲は，思い浮かんだ曲想やコンセプトをいかに仕上げるかで
| 作曲家の個性が出てくるものです。
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仕上げるやり方は人それぞれ。
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| つ ∇ （ﾟДﾟ；） （ﾟДﾟ；） ミﾟДﾟ；彡
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｜ 同じ作曲者の曲が似た感じになるわけだな。
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| 「坂本龍一風」とか「小室徹夜風」とか。
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| ヤツは徹夜仕事はしないと思われ。
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- 44 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:43 ID:5ImLLTz7
- １１
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| バーバーは，このような物悲しい曲想を，非常に簡潔な書法で仕上げた
| わけです。
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同じ旋律を別の作曲家（ベートーベンやモーツァルト）が曲に仕上げ
たら，また違った感じになるはず。
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| つ ∇ （ﾟДﾟ；） （ﾟ∀ﾟ；） ミﾟДﾟ；彡
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｜ 「誰が書いても同じ曲」とはなりえないわけだ。
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| この曲を「嘉門達夫風」で聞いてみたいぞ。
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| ……ﾏｼﾞでどうなるんだろう？
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- 45 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:43 ID:5ImLLTz7
- １２
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| つまり個性ある作曲家になるためには，曲想を処理して一曲に仕上げる
| ための自分なりの手法を確立することが肝要なわけです。
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伝統的な手法はある。近現代風の手法もある。
でも「物真似」では面白くない。
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| つ ∇ （ﾟДﾟ；） （ﾟДﾟ；） ミﾟДﾟ；彡
| ｜┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ /⊂ ﾐ
〜| ｜｜□｜ √￣ (_＿_ﾉ〜 √￣ (_＿_ﾉ〜 √￣ (_＿,,,ﾐ〜
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｜ 一人の作曲家が大曲を生み出すのが概ね人生の後半なのもうなずける。
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| 手法の確立までに時間がかかるってことか。
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| 長い道のりだ…。
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- 46 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:44 ID:5ImLLTz7
- １３
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| さて今日の課題は次のとおり。
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「コロッケをたたえる」というコンセプトで弦楽四重奏曲を１曲作る。
時間は１０分程度。
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| つ ∇ （ﾟДﾟ#） （ﾟДﾟ#） ミ；ﾟДﾟ彡
| ｜┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ /⊂ ﾐ
〜| ｜｜□｜ √￣ (_＿_ﾉ〜 √￣ (_＿_ﾉ〜 √￣ (_＿,,,ﾐ〜
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｜ やっぱりコロッケかい！
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／￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣
| ﾝなもん想像つかねぇぞｺﾞﾙｧ！
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／￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣
| （たまに授業に出ればこれか…）
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- 47 名前：(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ ◆Qd1AnXsycw 投稿日：03/03/07 16:46 ID:5ImLLTz7
- ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 終了でつ。（番号に「了」と書けばよかった…）
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￣∨￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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（ﾟДﾟ；)
φ ヽ
√￣ (_＿_ﾉ〜
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