47時限目

 
 

401 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:20:25 ID:+XoK2GW50
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| さて、今日の授業です。
| 本日の話題はコンピュータの歴史とその歩みの黎明期について。
| ゆくゆくはプログラミングなどの深いところまで掘り下げていければと
| 思っていますが・・・とりあえず1回目は序章ということで。
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            コンピュータの歴史
  ,__     「必要は発明の母 〜黎明期〜」
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     | ほほう。コンピュータっていうと、パソコンのことか?
     | 研究室にもいろいろ置いてあったな。DOS/VとかMACとか。
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          | コンピュータにもいろいろあるだろ。
          | スーパーコンピューターとか、電子計算機とかも。
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402 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:21:02 ID:+XoK2GW50
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| 確かに、おなじみのパーソナルコンピュータ(PC)もその一種ですね。
| しかし後ろギコ君のいったように、コンピュータといっても様々な種類、
| 様々な用途、そして様々な機能があるのです。
| まあ、まずはコンピュータというものが産声を上げたときへ・・・
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            コンピュータの歴史
  ,__     「必要は発明の母 〜黎明期〜」
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     | といってもどこまでさかのぼるんだ?歴史上最初の計算機とかか?
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          | うーん、あんまりレトロなのも、とおもうが・・・
          | 教授、とりあえずそっちの判断で理解しやすい方向頼む。
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403 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:22:15 ID:+XoK2GW50
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| では、こうしましょう。
| 現在のコンピュータの基礎を備えたもの、
| すなわち「記憶部、演算部、制御部」を持ったものを
| コンピュータの最初と定義してみましょうか。
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           [現在のコンピュータの大まかな構成]
           ・記憶部
            主記憶装置、補助記憶装置などの
            メモリやハードディスクのことをいう。

           ・演算部/制御部
            中央演算処理装置(CPU)などをいう。
            コンピュータの計算部分、及び記憶装置内の
            プログラムを取り出して命令を解読し、
            それに対していろいろな指令を各装置に送るとともに、
            各装置の動作の制御を行う超頭脳。

           ・入出力装置
            ディスプレイ、キーボードやマウスなど。
            もちろん、銀行ATMの画面タッチなどもその範疇に。

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     | ほほう。CPUって計算だけじゃなく、プログラムの解読、指示もやってるのか。
     | 道理で高いパーツなわけだな。
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          | メモリが主記憶、ハードディスクが補助記憶なのか。
          | で、入出力装置はその装置ごとに違うってことだな。
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404 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:22:46 ID:+XoK2GW50
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| じゃあ、いきますよ。
| 
| ・・・時は1830年ごろ。
| 1640-1680、ライプニッツやパスカルによって、計算機の「四則演算」・・・
| 2進法を利用したこの機能が実現可能になってから1世紀半。
| 科学技術の進歩とともに、複雑な演算を間違いなくとり行い、その計算結果を
| 必要とする時代になってきました。
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           [1830年代の主な出来事]
           1830年7月27日 - フランス7月革命が勃発。
           1831年 - 第1次エジプト・トルコ戦争勃発。
           1832年 - 天保の大飢饉
           1834年 ドイツ関税同盟発足。
              フランス、アルジェリア併合。
           1836年 - テキサス共和国独立。
           1837年 3月25日(天保8年2月19日) 大塩平八郎の乱
              ビクトリア女王即位。
              モールス、有線電信機発明。
           1839年 - 蛮社の獄

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     | てっ天保!?日本はまだ江戸時代・・・ああ、そうか。
     | 欧米の産業革命は早かったんだよな。
     | この時代、日本との差が激しいなぁ・・・。
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          | モールスってモールス信号のか。
          | ある意味これも入力装置といえるが、それを読み取り
          | 理解するのは、まだ人間が主流だったってことだな。
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405 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:23:20 ID:+XoK2GW50
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| 蒸気機関やら精密な時計、建築技術・・・
| 人間はもう、簡単な掛け算や割り算でどうにかなる時代を超えようとしていたんです。
| 精密な設計と作成技術、それは数学や物理の発展に伴って様々な分野で探求され、
| やがて計算が細かくなり・・・
| 毎回人間が手計算してたんじゃアヒャってしまう!誰かなんとかしる!
| そういう目を回した人たちのために、エネルギー効率の計算や建築で使う対数表、
| 三角関数表なるものがでてきます。これは計算結果を表にあらかじめ書き込み、
| 行と列を条件として答えがいくらなのかを計算しなくても求められるようにしたものですね。
| 数学の教科書の巻末にあるけど、テストのとき以外は誰も見てくれない可愛そうなアレです。
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           使うにしても、表が大きすぎたり、字が細かかったり。
           行と列を参照中にちょっと考え事をすると列が1つずれたり。
           人間の注意力と我慢には限界があるってことですね。

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     | 表の行と列も5行5列とかならいいんだがな。
     | 20行30列とか言われたら俺は投げるぞ。
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          | 数学の教科書の巻末・・・数字しか並んでなくて
          | 俺は文字通り投げた。ついでに点数もな・・・
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406 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:24:26 ID:+XoK2GW50
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| で、そうした数表の計算には、単純だが繰り返しの多い計算法が
| 利用されていました。結局、繰り返すだけの単純極まりない仕事。
| 繰り返しの数だけバカ多い。
| 「その計算手続きを機械が自動でやってくれれば人間様は楽ができる!」
| そういった怠け根性が元となったかどうかはわかりませんが・・・
| チャールズ・バベージというイギリスの数学者が、いままでの簡単な計算機を
| グレードアップ、さらに構成を整理した構想・・・計算機理論なるものを
| おったてます。これが「階差機関」こと「バベージの解析エンジン」です。
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           バベージは、当時はやりの蒸気機関を使い、
           「ジャカールの機織機」のパンチカード方式を利用して、
           機械の計算手順をコントロールしようとしていた。
           しかしそのアイデアはまだ100年早すぎたといわれている。

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     | パンチカード・・・あの、穴の開いたあれか。昔のプログラムは
     | そういうので作られてたとかなんとか。
     | C言語どころか、言語体系ですらないのな。
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          | 100年早すぎた・・・ってことは、当時の技術が
          | それを実現するにはまだ遅れていたってことだな。
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407 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:25:07 ID:+XoK2GW50
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| 後ろギコ君の言うように、バベージの解析エンジンは「当時の技術では」
| 成功を見ることは出来ませんでした。
| しかしその思想は、現在のコンピュータに計り知れない影響を与えています。
| 構想というものも視野に入れると、有名な後世の科学者たちなどではなく、
| 彼こそがコンピュータのベースを作ったといっても過言ではないと思います。
| 結局、この計算機の機構によって2進数が本格的に取り入れられ、
| その後のコンピュータ全般に影響を及ぼしたわけですしね。
| 計算素子がパスカルの「歯車式」から、「電流・電気信号」を利用するという
| 時代になっていたおかげで、後世の科学者たちは理想を実現できたんです。
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           時代に恵まれたかどうか、その発想が時代に合った物であるか。
           必要十分とまでは行かないかもしれないが、
           ニーズに対し提供できる技術にも時代の壁がある。
           しかし早く生まれすぎた人の知恵は、後世に生き、
           静かにその真価を発揮している。

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     | 生まれるのが早すぎた・・・よく言われる言葉だな。
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          | 全てを「時代」の一言で割り切るってのも、切ないよなぁ・・・
          | 自分のせっかくのアイデアを生かせないなんて・・・
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408 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:26:04 ID:+XoK2GW50
8/13
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| ただし、こういう見方もできます、
| 「後世の科学者たちは、その時代にある技術を最大限に生かし、
| 「実現可能」なシステムを考案した」
| ベースを作ったから偉い、ただそれを利用しただけだから
| もう片方はたいしたことない、ってことではないのです。
| 実現性を吟味し。それを設計し、現実のものとする。
| 生かさなければ、せっかくの知恵も結局は「机上の空論」にすぎません。
| 時代をまっすぐに見つめ、現実的に処理することもまた、一つの知恵なのです。
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           時代の限界を見極め、その中で机上の空論にならない
           現実的な技術を発展させるというのもまた知恵である。
           後世の科学者達・・・アインシュタイン達が天才足りえた
           本当の理由は、「現実」を理解し、それを最大限に
           利用する頭脳の持ち主達であったことかもしれない。

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     | 発展には飛躍理論も必要だが、実現には「現実」も構想に入れるってことだな。
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          | ・・・・・・切ないけど、そこで立ち止るんじゃなく、
          | 「どうしたら現存のものでよりよくできるか」を意識するってことか。
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409 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:26:55 ID:+XoK2GW50
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| 話がそれましたね。それでは、実際にそれが現実となっていく過程・・・
| 民間にコンピュータ制御と呼べる機械処理が浸透していった時代について
| 解説しましょう。
| 時は1880〜90年。じわじわと技術が理想に追いつこうとしていく時代。
| ウィリアム・シュワード・バロースという人が実用記録式加算機を発明。
| そして会社まで設立してそれを商品化します。
| ちなみにこの「バロース社」、これは今ではなんとあのユニシス社の原型です。
| ・・・まあ、ずいぶん先の時代ですがね。
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           ・・・ずいぶん先の時代ですが
           1986 米国スペリー社/バロース社の統合により、米国ユニシス誕生。
           1988 日本ユニバック(株)/バロース(株)の統合により
              日本ユニシス(株)発足

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     | な、なんだってー!歴史って意外なとこでつながってるんだな。
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          | しかし1988年、バブル絶頂期だな。まあ、実用となる加算機がようやく
          | 民間にも広まり始めたと。で、それはどういう影響を及ぼしたんだ?
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410 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:27:42 ID:+XoK2GW50
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| とうとう科学者から一般人へ、コンピュータが浸透し始めたのですよ。
| それによって複雑な統計管理が人間と帳票による管理ではなく、人間とコンピュータ、
| そしてパンチカードによる管理へと変化します。
| こと、人口の多い国は税金や国勢の統計だけで死にそうな量になりますよね。
| それを簡便に、早く、正確に管理・運用できると、それだけの人を動かす
| 「組織」の運用も変わり、大きな組織を動かせるようになります。
| そしてそれによって産業の発達が加速されます。
| 零細企業だってアイデアと資金さえあれば、大企業に変わる事だってできるんです。
| 爆発的に増える労働者の管理は、コンピュータがやってくれるんですから。
| 税金計算も財務管理も、計算はコンピュータにお任せってことですね。
| 人間は「運用」をすればいい。
| そこでもう一人、有名な人を御紹介しましょう。
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           1886 ハーマン・ホレリス(アメリカ)が統計会計機を考案
           これにより、コンピュータは人間より正確に、計算をしてくれるので
           その間に人間が運用を考えるという、計算と運用の並行作業が
           可能になったことを示す。人間ではムチャな計算も文句ひとつ
           いわずに成し遂げるコンピュータがいれば、人間だけでは
           ムチャな運用も実現可能になってくる。これにより「大規模なもの」が
           取り扱えるようになる。

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     | しちめんどくさい計算はやってくれるから、「どう使うか」を考える、か・・・
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          | それによって、合理化、大規模化っていうのが可能になるんだな。
          | 人間の計算力じゃついていけない部分を補ってくれる、運用の友か。
          | 1000万件とか人間に統計させるとぶち切れるが、コンピュータは
          | もくもくと続けるからな。
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411 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:28:31 ID:+XoK2GW50
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| そして禁断の果実をまた1つ、食べてしまった人間の動きは早いものでした。
| ホレリスは、統計会計機を1890年のアメリカの国勢調査に使用してもらい、
| 従来手作業でかかっていた時間の半分以下で結果をまとめることに成功しました。
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           人力によって1880年の国勢調査を処理するのに、7年間に亘り、
           ワシントンでほぼ1500人のスタッフが作業を行っていた。
           そして、1900年の国勢調査をする前に、1890年の国勢調査が
           終えられないだろうという懸念があった。
           だがホレリスの統計会計機を利用することで、1890年の
           国勢調査の集計と作表の作業は、2年を少しオーバーしただけで
           完成することができた。

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  (|   つ ∇        Σ(゚Д゚;)      (゚Д゚,,)
   |  | ┌─┐    /⊂  ヽ    /⊂  ヽ
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     | うおお!すげえ速度だ!技術革新だ!
    \____                  ∧
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          | ちなみに国勢調査を完成した後、ホレリスは、1896年に
          | タブレーティングマシン会社を設立した。
          | それは紆余曲折を経て、1924年にIBMになったのさ。
         \____________________

412 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:29:28 ID:+XoK2GW50
12/13
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 後ろギコ君の言うとおり、現代のIBMってのはそこから始まってます。
| マイクロソフト社が出て来るまでの時代、いかに影響力があったか・・・
| 想像に難くないですね。なんせお国の「お墨付き」ですから。
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           製品やロゴの色からアメリカではBig Blueの愛称で呼ばれており、
           これに由来してIBMのプロジェクトには「ブルー」とつくものが多い。

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    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     | IBM・・・まさにアメリカを席巻していたんだな。
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          | アメリカだけじゃない。世界を席巻した古強者、それがIBMさ。
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413 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 21:30:15 ID:+XoK2GW50
13/13
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| さて、有名どころが出て盛り上がってまいりましたが、
| 歴史はきな臭い方向へと進んでいきます。
| そしてここから先はコンピュータの利用・発展へと人類が
| 歩を進めていくステージです。
| 皆様の反応をお待ちして、もしも要望があれば
| 続編に手をつけていきたいと思います。
| 皆様、お付き合いありがとうございました。
\__  _____________________
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            コンピュータの歴史
         「必要は発明の母 〜黎明期〜」
                 完
  ,__
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  (|   つ ∇         (゚Д゚,,)      (゚Д゚,,)
   |  | ┌─┐    /⊂  ヽ    /⊂  ヽ
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   し' J │  │   ||   ━┳┛  ||   ━┳┛
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    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     | ここから二度にわたる世界大戦、そして現代へ、か。
    \____                  ∧
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          | ここから先は読者の要望があれば、だな。
         \____________________

416 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 22:45:11 ID:+XoK2GW50
コンピュータの歴史講義の者です。
すみません、sage忘れました・・・吊ってきます orz

もし次回やるとしたら、
「エニグマとチューリング 〜地中海のいたちごっこ〜」
ってかんじで暗号や弾道計算なんかにどう用いられたかとか、
自分の知識にあわせ、詳しく調査して突っ込んで行きたいと
思ってます。

417 :( ´∀`)さん :2006/01/06(金) 22:54:49 ID:z+bFPv+H0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 講義乙です。
| エニグマ・・・この前読んだ暗号の話にチラッと出てきて、
| なんだろうと思ったときにはもう解説が終わっていた覚えがあります。

   ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ΛΛ
   (゚Д゚,,)    数学者の人で、すぐに公開鍵がらみのmodの話に・・・
  φ   つ
√ ̄ (___ノ〜
||   ━┳┛

420 :( ´∀`)さん :2006/01/07(土) 00:51:44 ID:bEu7RE000
>>401-413
| 講義乙です。続きが気になりますのぅ。

   ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ΛΛ
   (゚Д゚*) ノシ

421 :( ´∀`)さん :2006/01/07(土) 01:38:59 ID:/fYywxtJ0
>369-377 日本神話の人、講義乙です
天岩戸の話って結構いろいろな題材に使われてますが
鏡の部分は省略されてたりしますね・・・
むしろアマノウズメのえろちっくな踊りが脚色ではなかったのに驚きましたw

>377-398 兵器の人、講義乙です
気がつけば各国でカリスマ指導者的な人たちが台頭して来るのですね。
最近だと強く印象に残るカリスマ指導者と呼べる人も特におらず・・・
当時は世界的に何かを強く求めていたのでしょうかねえ・・・?

>401-413 コンピュータの人、講義乙です
一般家庭に導入され始めたのが昭和後期なイメージがあったので
思っていたよりコンピュータの歴史が古くて驚きました。
蒸気機関でコンピュータ、と言われると物凄く違和感があったり・・・歴史を感じます。
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ΛΛ
   (゚Д゚,,)    ヨミゴタエノ アル コウギ ノ レンゾク…ノウミソ ガ パンク シソウw
  φ   つ
√ ̄ (___ノ〜
||   ━┳┛

422 :( ´∀`)さん :2006/01/07(土) 09:45:05 ID:EuH6aO2m0
その国の視点で見ると、他が悪に見える、か・・・
現代そのまんまですな。

あとコンピューターもなかなかよかった。
現代スパコンの基礎は1945年だな。

423 :( ´∀`)さん :2006/01/07(土) 10:05:23 ID:gKCH2fiz0
機械計算機、という視点ならパスカルやライブニッツも挑んでますね。
当時の技術の壁(なにせ精巧な歯車も無いのだ…)に阻まれて失敗してますが

424 :( ´∀`)さん :2006/01/07(土) 11:39:27 ID:LKbaxYrf0
コンピュータの人、ちょっと走り過ぎと思う。
もっとじっくり時間をかけて講義して欲しい。今回みたいのだと記録をそのまま読んでるのと変わらない。
今回のヤツも3回ぐらいかけるべき内容じゃないだろうか?
面白いネタなんだから時間をたくさんかけるべき。

437 :( ´∀`)さん :2006/01/07(土) 17:28:05 ID:tFIZoEFa0
コンピュータ講義の者です。
様々な御意見&御感想、有難うございます。
どうやら講義の深さ・厚みやその意味付けについて、
私はまだまだのようですね。
この反省点を次に生かすとともに、今回の講義についても
いずれ機会を作って補講してみたいと思います。

同時に感想をば。
>日本神話の人
講義乙です。
思わずよろりふらりとキそうな話ですね・・・
奥が深いというかコワいというか・・・

 
     











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