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- 116 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:34:46 ID:+idVMe1R0
- 1/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|今日の講義はイラク革命後のイラク情勢を取り上げます。
|ちなみにまだクウェート侵攻すら出てきません。
|予定では次の講義でようやく辿り着く…筈
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湾岸戦争史第二回・革命革命革命革命そして革命 -川の間でクーを叫ぶ-
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|夜にUPするとか言ってなかったか?
\____ ∧
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|ちょっと仮眠、と思って寝たら今起きたらしい。スマンorz
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- 117 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:35:16 ID:+idVMe1R0
- 2/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|さて、前回はイラク革命まで取り上げたんですが…時計の針を少し戻します。
|スエズ動乱、いわゆる第二次中東戦争。
|これを簡単にでも説明しないとこれからの理解が難しいと思うんですね
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第二次中東戦争について
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|スエズってエジプトのスエズ運河?
\____ ∧
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|この授業には余り馴染みの無い地名が頻繁に出てきます。
|判らない場合は>>112の地図を見て下さるようお願いします
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- 118 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:36:03 ID:+idVMe1R0
- 3/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|ええ、そのスエズです。前回の講義でエジプト革命については取り上げましたね?
|実行したのはナセルという人で彼はエジプト共和国の大統領に就任しました。
|ちなみにちゃんと国王は生きてて、無血革命。
|革命という軍事手段で元首の地位を手に入れた彼はとりあえず成果を上げて国民を納得させる必要がありました。
|そこで目をつけたのがエジプトの象徴の一つ・スエズ運河です。
|さてスエズ運河は何処の国が建設したんでしたっけ?
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|確かレセップスって人が中心になってつくったんだよな。確かレセップスは…
\____ ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|フランス人。フランスのものだったのかな?
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- 119 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:36:35 ID:+idVMe1R0
- 4/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|確かにレセップスはフランス人です。当初はフランスとエジプトの共同保有でした。
|しかしエジプトは膨大な財政赤字を抱えていた為株をイギリスに売却、当時運河はフランスとイギリスが保有していました。
|そこにナセル大統領は目をつけたんです。
|「実際に作業したのはエジプト人、土地はエジプトの大地。だからスエズはエジプトのものだ!」
|大意はこんなもんでしょう。
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エジプト、スエズの国有化を宣言
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|うお、強気だな…
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|ナセル自身に勝算があったかは定かではない
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- 120 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:37:33 ID:+idVMe1R0
- 5/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|イギリスとフランスはこの「暴挙」に怒り、動機のあったイスラエルと組んで
|スエズ奪回作戦を実行。
|1956年10月29日に第二次中東戦争が勃発しました。
|戦闘では負けまくったエジプトですが、アメリカとソ連がエジプト支持を表明した為に
|英仏イスラエルは停戦。
|スエズの国有化は成功し、ナセルの権威は跳ね上がります。
|一方英仏は中東でも米ソに及ばない事を証明してしまい、影響力は極度に低下。
|中東での表舞台から加速度的に遠ざかっていきます
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|イギリス…
\____ ∧
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|アラブの力じゃなく国際政治の論理で勝利したんだが、アラブ人はこれが理解できなかった様だ
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- 121 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:39:43 ID:+idVMe1R0
- 6/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|こうして「やったぜナセル!彼はアラブの英雄!エジプトに続け!」
|彼が掲げた共和制、そして汎アラブ主義は一躍アラブのトレンドに。
|イラクはこの影響を最も強く受けた国といえます
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汎アラブ主義(ナセル主義)
反欧米・反資本主義・アラブ民族の連帯を目指すナショナリズム的な運動。
社会主義+アラブの民族主義概念という複雑な経緯があり、
祭政分離を掲げる点でイスラム原理主義とは対立している。
注:実際はナセル主義は汎アラブ主義の最大派閥
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|これがイラク革命を招く訳だな
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|何というか、ようやくイラクに戻ってきた…
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- 122 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:40:23 ID:+idVMe1R0
- 7/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|イラク革命を主導したカシム准将は首相に就任します。
|新生・イラク共和国で実権を持ったのはそのカシム首相と、クーデターを実際に実行したアーリフ大佐でした。
|二人は立場の違いから早速対立が生じます。
|コチコチのナセル主義者だったアーリフ大佐と違い、
|カシム首相は「イラクの富が疲弊したエジプトに吸われるのはアホらしい」と考えていたんです。
|カシム首相は煩いアーリフ大佐を追放します
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|現実主義者と理想主義者の違いか…
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|当時、ナセル主義は時代のトレンドだった。カシム首相の方が珍しい考えだったんだ
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- 123 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
06:42:38 ID:+idVMe1R0
- 8/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|その通り。時代の流れと違ったカシム首相は暗殺というか処刑され、カシム政権は崩壊。
|1963年アーリフ大佐が復権し大統領に就任します。…ぶっちゃけクーデターてか革命ですね。
|中庸だったカシム政権と違いアーリフ首相はコチコチのナセル主義。
|寄せ集めの政権内で内紛が絶えない中、クーデターへの協力をきっかけにして
|勢力を伸ばしつつあった勢力がありました。
|それがバース党です
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バース党は汎アラブ主義の一つ・バース主義の政党で軍国主義的な考えも併せ持つ。
アラブ統一を目標とする点では他の汎アラブ主義と同じだが、各地で政権を選挙や革命などで取った後に
バース党同士が合同する、という明確な路線を有した。
シリアが発祥の地だがイラク・レバノン・ヨルダン、イエメンやバーレーン等にも存在。
但し各地のバース党は当時は既に理念から離れ、実質的にそれぞれ独立した存在となっていた。
傘下に軍事組織に近い暴力組織を擁するという点でナチスに通ずるものがある
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|バース党?どっかで聞いた気が…
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|当たり前。2003年までのイラクの政権与党だよ
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- 124 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:00:12 ID:+idVMe1R0
- 9/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|アーリフ大統領は当初バース党の力を借り、党首バクルを首相にしていました。
|しかし力を強め、私軍を持ち、かつシリア政権与党バース党と連携を取り始めたイラクバース党に危機感を抱いた
|アーリフはバース党を非合法化、弾圧を開始します。
|がその最中1966年にアーリフ大統領は怪しい事故死を遂げ、兄のアーリフが大統領に就任します。
|…誤字じゃありませんよ?
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アヴドゥル・サラーム・アーリフ(弟)
↓
アブドゥル・ラーマン・アーリフ(兄)
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|ヤヤコシイなオイ
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|地縁・血縁はアラブではきわめて強大なんだ
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- 125 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:04:37 ID:+idVMe1R0
- 10/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|そんな最中、アーリフ政権に致命的な打撃を与える事件がありました。
|第三次中東戦争です。
|詳細は省きますが、イスラエルの奇襲と戦略の前にアラブ国家は空前の大敗を喫します。
|特にエジプトは酷く、ナセルの権威は地に落ちました。
|ナセル神話の終焉、英雄は凋落したのです
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ナセル主義者は大打撃を受けた
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|又イスラエルか…
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|イスラエルの動向はこの後もアラブの歴史に大きく関わる
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- 126 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:05:17 ID:+idVMe1R0
- 11/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|大打撃を受けたアーリフ政権にバース党の勢いは止める力はもうありませんでした。
|1968年7月にバクルはクーデターを決行、成功させます。
|長らく続いたバース党政権の誕生です。
|ちなみにアーリフ兄は間一髪イギリスへの亡命に成功しました
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三度目の革命
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| | ┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
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|何て不安定な…
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|ここまでならよくある話なんだ。これで地域大国でなけりゃな
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- 127 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:05:50 ID:+idVMe1R0
- 12/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|バクル大統領は政権を地元・ティクリート出身者で固めます。
|その中にはハイラッラーという人物もいて、彼はバグダット知事に就任。
|彼の甥も今までの動きと地縁血縁で地位を得ます。
|甥の名はサダム・フセインと言いました
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主役登場
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| | ┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
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|ようやくのご登場だな
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|長かった…つか腹減った
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- 128 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:06:24 ID:+idVMe1R0
- 13/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|後ろギコ君ちょっと待ってて。良いのがあるから。
|バクル政権は反共・反資本主義・反ユダヤ・反欧米のバース党理念を忠実に実行。
|国家安全保障の立場についたフセインはその手先となり対立者を苛烈に弾圧します。
|功績を挙げたフセインは立場を急速に強化していきました。この辺りはスターリンを参考にしたと言われています
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|国家の裏の権力を握ったんだな
\____ ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|その通り(良いのってなんだろ…いやな予感)
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- 129 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:07:00 ID:+idVMe1R0
- 14/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|裏を握ったら次は表。
|バース党の政策決定機関は革命指導評議会(RCC)と言うんですが、
|フセインは副議長、更には議長と上り詰めていきました
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|表も裏もフセイン…アレ実権は?
\____ ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|70年代後半からはフセインの方が実権を持っていたといわれている
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- 130 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:15:25 ID:+idVMe1R0
- 15/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|もちろんそういった裏の手腕だけではなく、フセインは外交でも力を発揮します。
|最も大きいのは油田の国有化でしょう。
|物凄い額の収入はイラクを一気に近代化させ、国力は劇的に向上。
|イラクは他のアラブ国家を引き離し始めます
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|独裁者ってだけじゃなかったんだな
\____ ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|これにより国民的人気(特にスンニ派の)を得る。
\________________
- 131 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:15:58 ID:+idVMe1R0
- 16/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|豊富な財源を背景に、フセインは軍の強化も推し進めます。
|当初はソ連に頼っていたのですが、そこはソ連下手すりゃ母屋取られてしまいます。
|そこで頼ったのはあの武器輸出大国・軍産複合体国家
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(| つ ∇ (゚Д゚,,) (゚Д゚,,)
| | ┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
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|うわ、出てきたよやっぱり。
\____ ∧
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|(………)
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- 132 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:16:31 ID:+idVMe1R0
- 17/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|フランスです。
|武器をひたすら買い付けまくり、フランスの軍需産業は潤います。
|フランスとイラクは急速に親密化、首相だったシラクとフセインは親友とすら言われました。
|フランスはとうとう最新の原子炉まで売っちゃいます。
|まあイラクが原子炉使って何作りたいかは当然知ってたと見るべきでしょうね
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(| つ ∇ (゚Д゚;) (゚Д゚,,)
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|ちょ、待て、アメリカじゃないの?
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|フランスはアメリカに比べて国際的なパワーバランスに気を配る必要が薄いんだ。
|平気でトンでもない商売するぞ
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- 133 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:28:26 ID:+idVMe1R0
- 18/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|イラク戦争で平和国家フランス万歳してた人たちが如何に歴史に無知か、って事です。
|軍も国民の支持も政府も秘密警察も握ったフセインはとうとうバクル大統領を脅して辞任させ、
|1979年7月に大統領に就任します。
|フセイン大統領の誕生でした。因みにその後バクル大統領は暗殺されます
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革命4回目
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(| つ ∇ (゚Д゚,,) (゚Д゚,,)
| | ┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
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|主役が座るべき地位に座ったな。湾岸戦争の…
\____ ∧
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|まだ10年あるぞ
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- 134 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:29:03 ID:+idVMe1R0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|そう。タイトルで革命が5回書いてあるのに気づきましたか?
|まだ一回残ってますね。
|イラクが急激な軍事力強化に走ったのは原因がありました。
|東の隣国・ペルシアがアメリカの支援で軍事大国化していたんです
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バーレビ朝ペルシア王国
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| | ┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
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|あ、アメリカこんなトコで出てきた
\____ ∧
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|最近核開発できな臭いが、その背景でもある
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- 135 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:31:10 ID:+idVMe1R0
- 20/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|今でこそアメリカを悪魔の手先と呼ぶ反米勢力の代表みたいな国・そして祭政一致の神権国家イラン。
|しかし先代のバーレビ朝は中東きっての親米国家。
|国王バーレビ二世は近代化・祭政分離を推し進め、外交では親米路線を取ってたんです
|アメリカもペルシアを「中東の憲兵」と呼んで絶大な信頼を置き、新鋭戦闘機F-14まで輸出。
|更に石油の輸出でペルシアの経済は急激に成長しました
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|おー、やるじゃん国王。ってアレ上で似たの見た覚えが…
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|親米路線以外はフセインと同じだ。産油国の近代化のルートとしては成功といえる
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- 136 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:31:42 ID:+idVMe1R0
- 21/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|しかし、急速な軍事力強化は周辺国との関係を悪化させました。
|急速な近代化は石油成金を生み出す一方乗り遅れた貧しい人を急増させ、貧富の差が拡大。
|祭政分離を強硬に推し進めた事でイスラム法学者の反発…
|上はある意味仕方の無いことで、もしかしたら乗り切れたかもしれません。
|しかし微妙な差でバーレビ朝は乗り切る事に失敗。
|高まる国民の不満の前に国王は1979年1月に国外に去り、入れ替わる様に帰国した
|イスラム法学者・ホメイニ師を中心としたグループにより同年4月にイラン・イスラーム共和国が成立。
|イラン革命です
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五回目の革命
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|って違う国じゃないか
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|その通り。だがイラクの歴史はこれで大きく路線を変える事になる
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- 137 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:32:40 ID:+idVMe1R0
- 22/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|フセインはビビりました。
|彼はイランの指導者・ホメイニ師をイラクから追放した事があったんです。
|又、「祭政一致」「イスラム革命の輸出」を唱えるイランに抑圧していたシーア派が応じるかも不安でした。
|イラン=ペルシアはシーア派の牙城みたいな地域なんです
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| | ┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
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|いきなりピンチじゃないか
\____ ∧
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|そうだな。だがこれは逆にチャンスでもある
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- 138 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:33:19 ID:+idVMe1R0
- 23/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|そう。アメリカとの関係は冷却化というより敵対化、
|「宗教は阿片」という共産主義の概念からソ連とも敵対。
|宗教革命の輸出を唱える為に他のイスラム諸国とも敵対。
|イランは世界から孤立したんです。
|バーレビ朝で「周辺国との関係悪化」って書いたじゃないか、と言われそうですが、
|確かにバーレビ朝は脅威ではありましたがそれは「理解できる脅威」だったんです。
|内部では王政時代アメリカ等で教育を受けた優秀な軍人が次々と粛清され、
|宗教心に溢れる無能な人間が軍の中枢へ。
|武器の修理部品も足りないイラン軍にかつての中東最強の面影は無い、筈でした。
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|チャンスと言えば確かにチャンスだが…
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|思考の筋道はある意味ヒトラーに近い
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- 139 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:33:52 ID:+idVMe1R0
- 24/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|かつて領土問題で強大なペルシア軍を背景に不利な条約を結んだという経緯もあり、
|黄金期を迎えんとしていた自信溢れるイラクはイランに対し宣戦を布告します。
|1980年9月22日、イラン-イラク戦争勃発。
|次回は湾岸戦争の主原因・イラン-イラク戦争について講義しようと思います。
|さて食堂行きましょうか♪
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|な、長かった…アレ30コマ行ってない
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|四十数コマとか投稿出来る兵器の人って超人だろうか?
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- 140 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:34:26 ID:+idVMe1R0
- 25/25
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|中東戦争やるからナツメヤシ入りコロッケ作っとけって言ったろうが!
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ミ;゚Д゚彡 \ (゚Д゚#) ΛΛ
ミ つ/ ⊂ ヽ Σ(゚Д゚;)
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学食 | / l ̄〜(__,ノ  ̄ ̄ ̄ ̄
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|無茶苦茶いうなお前!
- 141 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:35:03 ID:+idVMe1R0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|ところで読んでくださってる方に質問があります。
|次回の講義はイラン・イラク戦争を取り上げるのですが、
|シーアとスンニ、クルド人に関しては少し解説すべきなんでしょうか?
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番外編:ちょっと質問
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|実のトコこの2つに関してはイラク関連で散々取り上げられてたから
|取り上げる必要ないかな、と思ってたんだが…
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/
|世界史板や軍板みたく関心寄せてる板じゃ無いことにようやく気づいたらしい。
|何処までが「既知してるべき情報」なのかが判らないんです
\________________
- 142 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
07:39:57 ID:GHw97c/u0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 乙です。支援させていただいたものですが、お役に立てましたでしょうか
| 後、イラク内の事に関しては、名前だけでよく知らないので、解説して頂けませんでしょうか?
\
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φ つ
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- 143 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
08:00:22 ID:+idVMe1R0
- >>142
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| THX!後半すんなり書き込めたのは貴方のお陰。本当に感謝します
| シーア、スンニ、クルドはさらっとですが解説しようかと
\
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φ つ詳しく解説すると100コマあっても足りないのでさらっとで勘弁orz
√ ̄ (___ノ〜
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- 144 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
10:07:22 ID:d/dDCsBF0
- 乙です。
講義録の「軍事」の「イラク問題」のとこで、
少し説明をやってた気がしますが、
やっても問題無いと思いますよ。
- 145 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
10:13:34 ID:H7Oj/euc0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| イラクの人、面白いです。
| スンニ、シーア、クルドの講義もきぼん。
| スンニ、シーアを全部説明するには、
| 歴史を凄まじく遡らないといけないでしょうから、
| 要点や近代イラクへの絡みだけ聞けると嬉しいかも。
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ΛΛ
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φ つ
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- 146 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
17:58:24 ID:sNHX1dUL0
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|自分が必要と思うなら、遠慮なく詰め込んじゃっていいと思うよ。
|だから兵器の人はあんなに長くなるのか?
|
|それにしても中東の歴史って知らないものだな・・・。
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ΛΛ
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φ つ
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- 147 :( ´∀`)さん :2006/01/12(木)
19:53:13 ID:uTYSJ8M60
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|ネタとして単独でやったほうが良いような気がしますが・・・
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ΛΛ
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φ つ
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